代表挨拶

Sustainable Gameは放課後に始めた街を歩きながら社会問題を見つけるゲームから生まれました。ただ街を歩いているだけではわからない、その人の容姿だけでは気づけない、「個」の理想と社会の乖離に存在する社会問題はひとりひとり異なるものを持っているのではないでしょうか。

だからこそ、いつもよりちょっと意識的に街を見てみるこのゲームはリソースで溢れたこの社会に「リソースを活用するべき課題」を見つける機会を与えてくれました。そして同時に街にもたらされている様々な仕組みを魅せてくれたのでした。

「楽しい」そう思った翌月、私たちは会場を必死で探し、「課題発見DAY」と名づけた教育プログラムを実施しました。活動をはじめた頃は夜遅くまで様々なイベントを巡りながら告知を続けたり、開催資金を集めるために仲間と共にポスターを作り、時に喧嘩もし、また達成感を共有しながら多くの同世代に「他者を大切にする心と責任を持ち、愛を持って社会に突っ込んでほしい」と日々願いながら奔走する日々を送っていました。次第に素晴らしい仲間が集まり、その目的は「同世代の仲間が愛を持って社会に突っ込める社会」をつくることへと変わっていきました。

そこから2年が経ち、多様化が進んでいる今でさえ社会問題は「みんな」の関心のある問題の裏に複雑に絡み合い、隠されていますが、その状況を理解する事をさらに難しく認識させてしまう世の中がマイノリティの問題や差別を構造的にしてしまうのではないかと私は思っています。ホームページの最初に出てくる「これからの難しい社会問題を解決し、難しい地球を生き抜くには「人」が変わらなくてはいけない。」というステートメントの「難しい」という言葉の真意は、難しいと捉えてしまえる社会のシステムや社会の物差しの複雑性を表しており、私たちはこのステートメントの通り、人間自体がこの難しさの束縛に囚われるのではなく、ひとつひとつの問題と当事者の状況を理解する能力を身につけ、社会の構造に多様性をもたらしていくべきだと考えています。

Sustainable Gameという名前には「誰1人取りこぼさない世界をつくるゲーム(社会)」という意味も込められています。その根本となっているのがゲーミフィケーションです。この考え方は複雑に社会を捉えてしまう人間の特性を強みに変えられると考えています。ゴール/定量化/ルール/自発的に参加できる(遊び)の要素は人々の捉え方が単純すぎても適用できず、難しすぎても適用できない。現にマリオという大ヒットゲームがあるが1回ではなかなかクリア出来ず、でもそれを諦めずにリトライしたいと思わせる人間の欲求がゴールやポイント、レベルの獲得のために活かされているのではないでしょうか。今の社会を作っている方々を中高生の見ている世界にお連れし、その視点から人間をみる欲求を掻き立てる、人間の本質的なものを追い求めた時にゲーミフィケーションは有効なものだと思いました。

私たちはこの新たな要素を組み込んだESGファイナンスを基盤とする包括的で倫理的な社会モデルを2022年度までの2年間で実現したいと考えています。みんなの未来とビジネスをサステナブルにする次世代チームとして、全国各地から集まっている最高の仲間と共に中高生と企業の状況を理解する立場にいる経験とリソースをフルコミットしながら多くのセクターとの共創を行なって参ります。クラウドファンディングをはじめ、日々の活動をご支援してくださっている全ての方のおかげで私たちの今があります。ミッションと仲間と感謝を大切にこれからも活動を続けて参ります。引き続き一般社団法人Sustainable Gameをよろしくお願い申し上げます。


山口由人
2004年生まれ。一般社団法人Sustainable Game代表理事。日本の入国管理局収容所の人権問題の映画監督。中高生と企業、難民と在留者の二項対立をなくすために活動を展開。2020年にAshoka Youth Ventureに認定。